不動産投資の失敗に多いパターンや人の特徴とは?回避する方法を解説

不動産投資の失敗に多いパターンや人の特徴とは?回避する方法を解説

不動産投資は、将来の資産形成や安定した収入の確保を目的とした人気の投資です。

しかし、不動産投資には一定のリスクが伴うため、正しい知識や綿密な準備なしに投資してしまうと、大きな損失を招く可能性があります。

本記事では、不動産投資で失敗するパターンや失敗する人の特徴、回避する方法を詳しく解説します。

不動産投資における失敗とは

不動産投資における失敗とは

不動産投資における失敗とは、売却を含めてトータルで赤字になることです。

不動産投資は、物件売却までを視野に入れた長期的な投資であるため、運用期間全体で利益が出たかどうかが重要です。

そのため、不動産の運用中に一時的に赤字が発生したとしても、それだけでは失敗とはいえません。

一言メモ

仮に運用期間中の家賃収入で利益がでなくても、物件を売却した時点で黒字となれば、不動産投資は成功したといえるでしょう。

不動産投資の失敗に多いパターン

不動産投資の失敗に多いパターン

不動産投資の失敗に多いパターンは、下記の5つです。

  1. 不動産会社の言葉を鵜呑みにしてしまう
  2. 運用目的に合っていない物件に投資してしまう
  3. 空室を埋められず資金繰りができない
  4. 節税だけが目的になってしまう
  5. いいことばかりに目がいってしまう

不動産会社の言葉を鵜呑みにしてしまう

不動産会社の言葉を鵜呑みにしてしまうと、失敗のリスクが高くなります。

不動産会社は、物件の管理手数料や売買時の仲介手数料によって利益を得ています。そのため、自社の利益を優先するために、物件の良い情報のみを強調して提供する場合があります。

例えば、不動産会社から「今回の物件は非常に良質で、早期に売却できる可能性が高い」といった情報をすぐに信じてしまうと失敗するかもしれません。

一言メモ

こういった言葉をすぐに信じるのではなく、物件の詳細な情報を自ら収集し、担当者に追加の質問をするなどして、物件の実態を多角的に把握する必要があります。

不動産投資に失敗した場合の相談相手については、「不動産投資で失敗した場合に相談すべき相手とその選び方は?」の記事でも紹介していますので、本記事とあわせてご覧ください。

運用目的に合っていない物件に投資してしまう

不動産投資で失敗するパターンの一つに、自分の運用目的に合っていない物件に投資してしまうケースがあります。

・安定した家賃収入を得ることが目的の場合

安定した家賃収入を得ることが目的であれば、需要の高いエリアの物件への投資が適しています。しかし、需要の低いエリアの物件に投資してしまうと、空室のリスクが高まり、安定した収入を得ることが難しくなるでしょう。

・将来的な価値上昇を期待して投資する場合

将来的な価値上昇を期待して投資する場合は、開発が予定されているエリアの物件を選ぶことが重要です。しかし、間違って開発予定のない地域の物件を購入してしまうと、期待していたような価値の上昇が見込めず、損失を被ってしまう可能性があります。

このように目的に合っていない不動産に投資してしまうと、計画通りに収益を上げられなくなるリスクが高まります。

一言メモ

最終的には購入価格を下回る価格で物件を手放さざるを得なくなることもあり得るでしょう。

空室を埋められず資金繰りができない

不動産投資における失敗のパターンとして、空室を埋められずに資金繰りが困難になるケースがあります。入居者が退去を決めた後、すぐに次の入居者が見つかるとは限りません。

物件の立地や設備、賃料の設定などによっては、新たな入居者を見つけるまでに時間がかかる場合があります。空室が発生すると、家賃収入がゼロになってしまうため、ローンの返済や管理費用の支払いに支障をきたす可能性があります。

注意ポイント

空室が全くないことを想定してローンの返済計画を立てていた場合は、資金繰りが厳しくなってしまうでしょう。

節税だけが目的になってしまう

不動産投資を始める動機の一つとして、節税目的が挙げられます。不動産投資では、借入金の利子や不動産の減価償却費などを経費として計上することで、税負担を軽減できるメリットがあります。しかし、大きな節税効果を得ることは簡単ではありません。

節税の仕組みは複雑で、適切に活用するためには専門的な知識が必要です。単に物件を購入すれば節税できるわけではなく、物件の選定や資金計画、経費の計上方法など、様々な要素を考慮する必要があります。そのため、安易に節税ができるからと不動産投資を始めてしまうと、失敗する可能性があります。

不動産投資による節税に向いている人については、「不動産投資による【節税】に向いている人は?3つの節税方法を詳しく解説」の記事でも紹介していますので、本記事とあわせてご覧ください。

良い情報ばかりに目がいってしまう

不動産投資で失敗するパターンの一つに、物件の良い情報ばかりに目がいってしまうケースがあります。

例えば、オリンピックや万博などの大型イベントの開催が決まったエリアでは、再開発によるインフラ整備や大型商業施設の建設によって、資産価値が上昇することが期待されます。

しかし、そのような良い情報だけに目を奪われて安易に投資してしまうと、失敗するかもしれません。大型イベントの開催期間が終わると、海外投資家が一斉に売却を行うことで売り物件が増加し、市場価格が下落してしまうことなどが考えられます。

一言メモ

大型イベントの開催によって資産価値が上昇するのはメリットですが、将来的なリスクについても十分に検討したうえで、慎重な投資判断が必要です。

不動産投資に失敗しやすい人の特徴

不動産投資に失敗しやすい人の特徴

不動産投資に失敗しやすい人の特徴は、下記の通りです。

  • 物件のリサーチ不足
  • 資金計画の甘さ
  • 短期的な利益を追求する
  • 想定されるリスクを把握していない

不動産投資に成功する人の特徴については、「不動産投資に成功する人、失敗する人の特徴は?成功する為のステップとは」の記事でも紹介していますので、本記事とあわせてご覧ください。

物件のリサーチ不足

不動産投資では、物件の選定が非常に重要ですが、この過程を不動産会社に全て任せきりにしてしまうと、下記のような失敗をするリスクが高まります。

物件のリサーチ不足が原因の失敗
  • 市場価格より高い価格で物件を購入してしまう
  • 安くても、空室リスクが高い物件を購入してしまう
  • 瑕疵を見落として購入してしまい、多額の修繕費用が発生する

不動産投資で失敗しないためには、市場調査や物件の調査を行うことが重要です。

資金計画の甘さ

資金計画が甘い人は、不動産投資で失敗しやすい特徴の一つです。

不動産投資では、物件の購入費用だけではなく、修繕費や固定資産税などの税金、火災保険料、管理費など様々な費用が発生します。これらの費用を適切に見積もらずに資金計画を立ててしまうと、想定外の支出によってキャッシュフローが悪化し、資金繰りが困難になる恐れがあります。

不動産投資で失敗しないためには、運用期間中に発生する費用を適切に見積もり、資金計画を立てることが重要です。

一言メモ

投資を始める際には、どのくらいの利益がでたら物件を売却するのかといった出口戦略を考えておくことも大切です。

短期的な利益を追求する

不動産投資で失敗しやすい人の特徴の一つに、短期的な利益ばかりを追求してしまう傾向があります。

例えば、短期間でのキャピタルゲイン(売却益)を期待して物件を購入してしまうケースです。確かに、不動産投資では物件の値上がりによって大きな利益を得られる可能性があります。しかし、不動産市場は常に変動しており、期待通りに物件の価値が上昇するとは限りません。

注意ポイント

短期的な売却益を目的に物件を購入し、思ったように値上がりしなかった場合、売却時に損失をだしてしまうリスクがあります。

想定されるリスクを把握していない

不動産投資で失敗しやすい人は、想定されるリスクを十分に把握していないことが多いです。

不動産投資には、下記のようなリスクが存在します。

リスク名 内容
空室リスク ・入居者退去後、次の入居者がすぐに見つからない
・家賃収入がゼロになる
・ローンの返済や管理費用の支払いが困難になる場合がある
金利上昇リスク ・借入金の金利上昇により、返済額が増加する
・キャッシュフローが悪化する
住民トラブルリスク ・入居者同士、または入居者と管理会社のトラブルが発生する
・入居者が退去し、空室リスクにつながる場合がある
物件の老朽化リスク ・築年数経過による設備の故障や建物が劣化してしまう
・多額の費用負担が発生する
一言メモ

リスクを考慮せずに投資を行うと、問題が発生した際に適切な対応ができず、資金繰りが厳しくなってしまう恐れがあります。

不動産投資の失敗を回避する方法

不動産投資の失敗を回避する方法

不動産投資の失敗を回避する方法としては、下記の4つが考えられます。

  1. 需要の高いエリアを見つける
  2. 目的に見合った不動産を選定する
  3. 不動産投資に関する情報取集を継続的に行う
  4. 優れた賃貸管理会社を選定する

需要の高いエリアを見つける

不動産投資で失敗しないためには、需要の高いエリアを見つけることが大切です。賃貸需要が高いエリアを選定し投資することで、空室のリスクを減らし、安定的な運用が行えます。

エリア選定の主なポイントは、下記の3つです。

エリア選定の主なポイント
  • 交通の便利さ
    ・駅から徒歩圏内の物件は人気が高く、需要が見込める
    ・主要道路へのアクセスが良いと車通勤の利便性が高まる
  • 商業施設の充実度
    ・スーパーなど日常的に利用する施設が近くあるか
    ・ドラッグストアや飲食店などが近くにあるか
  • 住環境の良さ
    ・公園や学校が近くにあると治安がいい
    ・病院が近くにあるか

これらのポイントを基に、具体的な情報を収集し、投資先として最適な場所を選定します。

一言メモ

実際に現地を訪れて、周辺環境を確認することも大切です。

目的に見合った不動産を選定する

不動産投資で失敗しないためには、自分の目的に合った物件選定が重要です。

具体的には、下記のような目的を明確にしておく必要があります。

目的 内容
投資期間 ・短期的な利益を目指す場合は、値上がりが見込める物件を選ぶ
・中長期的な安定収入を目指す場合は、賃貸需要が安定している物件を選ぶ
目標収益 ・利回りを重視する場合は、賃料収入が安定的に見込める物件を選ぶ
・キャピタルゲインを重視する場合は、将来的な価値上昇が期待できる物件を選ぶ
一言メモ

不動産投資で失敗しないためには、目的を明確にし、適した物件を選定しましょう。

不動産投資に関する情報取集を継続的に行う

不動産投資で失敗しないためには、投資に関する情報を継続的に収集し、知識を深めることが重要です。

具体的には、下記のような知識が必要です。

  • 不動産取引に関する法律や賃貸借契約に関する法律
  • 不動産取得税や固定資産税、都市計画税などの税金の種類や税率
  • ローンの種類や金利、返済期間
  • 建築基準法や都市計画法

これらの情報を自分で理解しておくことで、不動産会社任せにせず、自ら判断して物件を選定できるようになります。

一言メモ

不動産投資に関する法律や税制は変化することがあるため、常に最新の情報をキャッチアップできるようにしておくことが大切です。

優れた賃貸管理会社を選定する

不動産投資で失敗しないためには、優れた賃貸管理会社の選定が大切です。

賃貸管理会社は、入居者募集や入居者対応、家賃回収、建物管理など、物件の運用に関する様々な業務を行ってくれます。優れた賃貸管理会社を選定することで、物件の運用がスムーズに行え、安定的な収益を得られるでしょう。

賃貸管理会社を選定する際は、下記の4つのポイントを確認することが大切です。

項目 内容
実績 ・長年の運用実績がある賃貸管理会社を選ぶ
・実績のある会社はトラブルへの対応力も高く、安心して物件の管理を任せられる
信頼性 ・インターネットの口コミサイトや評価サイトを参考にして信頼性を確認する
・過去に利用したオーナーの評価や、実際にトラブルがあった際の対応を確認する
サービス内容 ・入居者募集の方法や入居者対応の体制
・建物の点検や修繕の実施状況など
料金 ・月々の管理料や入居者募集時の初期費用、更新料などを確認
・提供されるサービス内容とのバランスを考慮して選ぶ

賃貸管理会社は、物件の価値を維持し、安定的な収益を生みだすための重要なパートナーです。優れた賃貸管理会社を選定し、物件の安定的な運用と収益の最大化を実現しましょう。

不動産投資の失敗に関するよくある質問

不動産投資の失敗に関するよくある質問

不動産投資は、正しい知識と計画性を持って臨めば、成功に近づけるでしょう。しかし、投資である以上、失敗するリスクは常にあります。ここでは、不動産投資の失敗に関するよくある質問に回答します。

不動産投資に失敗したらどうなる?

不動産投資に失敗してローンが残った場合、多額の借金を抱えてしまうリスクがあります。しかし、そのような状況に陥っても、任意売却債務整理の2つの方法で借金問題を解決できます。

任意売却で借金問題を解決する

任意売却とは、ローン借入先の金融機関の了承を得て、一般の不動産市場で物件を売却することです。売却で得たお金をローンの返済に充てられますが、売却価格が借入金の残高に満たない場合は、残りの借金を継続して返済していく必要があります。

債務整理で借金問題を解決する

債務整理には、任意整理個人再生自己破産の3つの種類があります。

債務整理の種類 内容
任意整理 債権者と直接交渉して借金の返済方法を決め直す手続き
個人再生 裁判所に申し立てをして借金返済額を大幅に減額してもらう手続き
自己破産 裁判所に申請して借金やその他の負債を免除してもらう手続き

不動産投資に失敗した場合は、早めに専門家に相談し、解決に向けて行動することが大切です。

不動産投資に失敗するリスクが高まる行為とは?

不動産投資で失敗するリスクが高まる一番の行為は、過剰な借入金による物件購入です。

物件購入時は借入金に頼りすぎてしまうと、金利上昇リスクが跳ね上がり、返済負担が大きくなってしまいます。金利が上昇すれば、毎月の返済額が増加し、キャッシュフローが悪化する可能性があります。

不動産投資の際は、借入金に頼りすぎず、無理のない資金計画の立案が重要です。

一言メモ

理想としては、総資産に占める借入金の割合を40%以下に抑えることが望ましいでしょう。

不動産投資のお悩みはアデプトマネジメントにご相談ください

不動産投資のお悩みはアデプトマネジメントにご相談ください

本記事では、不動産投資で失敗するパターンや人の特徴、回避する方法を詳しく解説しました。

不動産投資の失敗に多いパターンとしては、不動産会社の言葉を鵜呑みにしてしまったり、空室を埋められず資金繰りが厳しくなってしまったりなどが挙げられます。失敗しやすい人は、物件のリサーチ不足や短期的な利益追求など投資を甘く見ている傾向があります。

不動産投資を成功させるためには、目的に合った物件選びや継続的な情報収集などが重要です。本記事を参考に、計画的に不動産投資を進めていきましょう。

アデプトマネジメントは、不動産投資を成功に導くノウハウが豊富にあり、不動産の買取・売却・仲介・賃貸管理・運用コンサルティングなどを行っています。不動産投資をご検討されている場合は、ぜひ、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

この記事の編集者

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アデプトマネジメント編集部

【宅地建物取引業】大阪府知事(2)第59728号
【賃貸住宅管理業】国土交通大臣(1)第002807号

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