投資用マンションを売却する理由でもっとも多いのは、ポートフォリオの整理や投資戦略の切り替えです。特に近年の価格高騰を受け、利益が出ているうちに売却益(キャピタルゲイン)を確定させる動きが加速しています。一方、運用が芳しくない場合は、さらなる金利上昇のリスクに備え、早めの損切りを決断することも重要です。
理由はさまざまですが、いずれのケースにおいても、少しでも良い条件で売却するに越したことはありません。
そこで今回は、投資用マンションの売却に有利なタイミングや具体的な手順、注意点を、2026年の最新市場動向を踏まえてまとめました。
近々投資用マンションの売却を予定している方、あるいは将来の出口戦略を構築しておきたい方は、ぜひご一読ください。
投資用マンションをめぐる社会情勢

はじめに、2026年現在の投資用マンションをめぐる社会情勢を確認しておきましょう。
注目すべき点は、次の3つです。
- インフレによる物件価格の高止まり
- 日銀の政策変更による金利上昇局面への移行
- 中古マンション需要のさらなる拡大
それぞれのポイントについて、チェックしていきましょう。
インフレによる物件価格の高止まり
現在、建築資材費や人件費の高騰が続いており、新築マンションの供給価格は高止まりしています。この影響で、相対的に割安感のある中古投資用マンションへの需要が非常に強くなっており、築年数が経過していても価格が下がりにくい、あるいは購入時より高く売れるという現象が各都市で見られます。
売却を検討しているオーナーにとっては、非常に有利な売り時が継続していると言えます。
日銀の政策変更と金利の動向
長らく続いた異次元緩和が終了し、2024年以降、日本でも本格的な金利上昇局面に入っています。不動産投資ローン金利の上昇は、買い手の購買意欲や収益性に影響を与えるため、今後の動向には注意が必要です。
しかし、2026年現在も、インフレ期待(物価上昇)から不動産を「負けない資産」として購入する層が多く、市場全体が冷え込むまでには至っていません。
中古マンション需要の拡大
かつて懸念されていた東京オリンピック後の暴落は、結果として起こりませんでした。それどころか、都市部への回帰や単身世帯の増加により、ワンルームマンションを中心とした実需・投資需要はさらに拡大しています。
不透明な経済状況下において、安定した賃料収入が見込める居住用不動産は、機関投資家や個人投資家双方から改めて高く評価されています。
金利がさらに大幅上昇する前に、現在の高値圏で利益を確定させることは、賢明な投資判断の一つと言えるでしょう。
投資用マンションの売却におすすめのタイミングとは?

続いては、投資用マンションの売却におすすめのタイミングを確認していきましょう。
- 売却価格がローン残債を大幅に上回っている
- 周辺の再開発計画が完了または発表された
- 入居者が付いている(オーナーチェンジ)
- デッドクロスや減価償却終了の直前
- 築年数20年、または大規模修繕の直前
- 引っ越しシーズンの3ヶ月前
それぞれの項目について、売却に有利な理由をチェックしていきましょう。
売却価格がローン残債を大幅に上回っている
不動産投資の成否は、売却(出口)まで含めたトータルの収支で決まります。近年の相場高騰により、ローン残債を売却価格が上回る「アンダーローン」の状態になっている物件が増えています。手元にまとまった現金が残るタイミングは、次の投資へのステップアップに最適な売り時です。
入居者がいる
投資家にとって、購入直後から収益が発生する「オーナーチェンジ物件」は非常に魅力的です。空室リスクがないため融資も通りやすく、スムーズな売却が可能になります。逆に空室期間が長引いている場合は、実需(自分が住む用)層への売却も視野に入れるため、リフォーム後に売り出す戦略も有効です。
デッドクロスになる前
「デッドクロス」とは、「ローン元金の返済額が減価償却費を上回る」状態のことです。減価償却費という「経費」が減ることで、帳簿上の利益が増え、税負担が急増します。
「利益は出ているのに手元の現金が残らない」という状態に陥る前に売却し、資産を組み替えるのが投資の定石です。
築年数20年、30年を迎える前
築年数が節目を超えると、買い手のローン融資期間が短くなるため、売却価格を下げざるを得ないケースが出てきます。
| 築年数 | 一般的なローン融資の傾向 |
|---|---|
| 築20年以内 | 35年などの長期ローンが組みやすく、高値で売りやすい |
| 築25年以上 | 融資期間が「47年−築年数」等に制限され、買い手が付きにくくなる |
| 築35年以上 | 旧耐震基準などの場合、ローンが組めないケースも増える |
特に築20年を超えると、買い主の月々の返済額が高くなるため、売却価格に影響が出始めます。早めの判断が鍵となります。
引越しシーズンの直前
賃貸需要が高まる時期は、投資用マンションの需要も連動します。「すぐに入居者が決まりやすい時期」に売り出すことで、強気の価格設定が可能です。
| 引越し需要ピーク | 売却活動を開始すべき時期 |
|---|---|
| 春(3月~4月) | 前年11月~1月頃 |
| 秋(9月~10月) | 6月~7月頃 |
投資用マンション売却の流れ

投資用マンション売却の手続きは、大きく分けて以下の4ステップです。
- 売却計画と最新相場チェック
- 必要書類の準備
- 投資物件に強い不動産会社選び
- 売買契約と引き渡し
1.売却計画を立てる
現在の不動産価格はエリアによって二極化が進んでいます。まずは自分の物件周辺の成約事例を調べ、「金利上昇の影響がどの程度出ているか」を把握することが重要です。
2.必要書類の準備
売却相談の段階で以下の書類があるとスムーズです。
| 必須書類 | 成約率を上げる書類 |
|---|---|
| 登記識別情報(権利証) 固定資産税納税通知書 |
賃貸借契約書 管理規約 長期修繕計画書 |
特に投資家は「修繕積立金が将来いくら上がるか」を気にします。長期修繕計画書を提示できると、信頼性が高まり成約に繋がりやすくなります。
3.不動産会社を選ぶ
投資用マンションの売却成功は、パートナー選びで8割決まります。居住用(実需)メインの会社ではなく、投資家ネットワークを持ち、収益計算(利回り算出)に精通した会社を選びましょう。
媒介契約の種類
媒介契約には「専属専任」「専任」「一般」の3種類があります。投資物件の場合、広く情報を流す「一般」よりも、特定の顧客(投資家)に優先的にアプローチしてくれる「専任媒介」の方が、結果的に高く早く売れるケースが多い傾向にあります。
不動産売却にかかる費用や税金は?

売却には諸費用がかかります。特に「譲渡所得税」は金額が大きいため、事前のシミュレーションが不可欠です。
1.不動産売却にかかる費用
- 仲介手数料: (売却価格×3%+6万円)+消費税(※400万円超の場合)
- 抵当権抹消登記費用: 司法書士への報酬含め2万〜3万円程度
- ローン一括返済手数料: 金融機関により数万円程度
- 印紙税: 売買契約書に貼付する印紙代
2.不動産売却にかかる税金(譲渡所得税)
物件を売却して利益(譲渡益)が出た場合、所有期間によって税率が変わります。
| 区分 | 所有期間 | 所得税・住民税(実効税率) |
|---|---|---|
| 短期譲渡所得 | 5年以下 | 39.63% |
| 長期譲渡所得 | 5年以上 | 20.315% |
※所有期間は「売却した年の1月1日時点」で判定されます。利益が出ている場合は、税率が半分近くになる「長期譲渡」を待ってから売却するのが鉄則です。
投資用マンションを売却するときの注意点

最後に、最新の市場環境における注意点をまとめました。
- 投資家目線の利回りを意識する
自分がいくらで買ったかよりも、現在の市場で「利回り何%なら買い手がつくか」を冷静に判断する必要があります。 - 管理状況の透明性を高める
2026年現在は、管理不全マンションへの警戒が強まっています。管理費の滞納状況や修繕積立金の蓄えを明確に開示することが、高値売却の近道です。 - 早期売却なら「買取」も検討する金利上昇による市場の冷え込みが予想される局面では、時間をかけて仲介で売るよりも、不動産会社に直接買い取ってもらい、確実に利益を確定させる方が有利な場合もあります。
投資マンションの売却はアデプトにお任せください!

2026年の不動産市場は、価格高騰と金利上昇という相反する要素が混在する、非常に難しい局面です。
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