不動産投資の失敗例から見る対処法とは|失敗しない方法を解説

不動産投資の失敗例から見る対処法とは

不動産投資はミドルリスク・ミドルリターン型の投資といわれています。ハイリスク・ハイリターン型の株やFXと比べると、比較的手堅いのが特徴ですが、安易に不動産投資を始めて失敗してしまう人が少なくないのも事実です。不動産投資を始める際は、典型的な失敗例から投資のリスクについてしっかり学んで、成功率を高めていきましょう。

今回は、不動産投資の失敗例とその対処法をまとめました。不動産投資で成功したい方は、ぜひご一読ください。

不動産投資における失敗とは

初めに「不動産投資における失敗とは何か」を明確にしておきましょう。

不動産投資はトータルの収支がプラス(黒字)になれば成功ですが、反対にトータルでマイナス(赤字)なら失敗です。

例えば、家賃収入(インカムゲイン)がプラスでも、売却益(キャピタルゲイン)がそれを上回るほどマイナスならば失敗といえます。「多少赤字でも節税になるから問題ない」といったセールストークを鵜呑みにするのは失敗の元です。

投資物件を選ぶ際には、最終的に黒字化することを前提として、売却時の出口戦略まで見据えた投資計画を立てておきましょう。

不動産投資の失敗例

不動産投資における失敗
次は、不動産投資の具体的な失敗例を見てみましょう。よくある失敗としては、下記のような例が挙げられます。

  • 空き室が埋まらなくて失敗
  • 想定外の修繕費がかかって失敗
  • 利回りだけで物件を選んで失敗
  • 新築マンションに投資して失敗
  • 金利が高くてローン返済が滞り失敗

それぞれの失敗例について、原因や対策をチェックしていきましょう。

事例① 空き室が埋まらなくて失敗

不動産投資の失敗でもっとも多いのが、空き室の長期化によるものです。投資物件の広告には、満室状態を想定した利回りが掲載されるのが通例となっています。

しかし、実際には入居者が入れ替わるタイミングで、すぐに次の借主が見つかるとは限りません。場合によっては、半年~1年、あるいはそれ以上空き室のままになるケースもあるでしょう。

その間は家賃収入がゼロなので、維持管理費やローンの支払いを自己資金でまかなうことになり、深刻な赤字経営に陥ってしまいます。これが不動産投資の典型的な失敗例です。

チェックポイント

空室を極力出さないためにも、エリア自体の人気や賃貸需要、アクセスの良さなどを入念に調査して、幅広い視点から投資すべき物件を見極めましょう。

事例② 想定外の修繕費がかかって失敗

不動産投資においては、想定外の修繕費が収支を悪化させて失敗するケースも少なくありません。極端に価格が安い築古アパートの場合は、すぐに大規模なリフォームや設備工事が必要となることがあり得ます。前のオーナーが修繕を先延ばしにして、そのまま安値で売却するパターンがあるからです。

上記のような失敗を防ぐためには、購入前に「大規模修繕履歴」という書類を確認しておくことが欠かせません。古い物件で修繕の履歴が残っていない場合は、不動産会社に相談して、事前に建物の状況調査を行ってもらうと良いでしょう。

事例③ 利回りだけで物件を選んで失敗

不動産投資では、利回りだけで物件を選んで失敗する例もよくあります。広告に掲載されている利回りは、あくまでも便宜上の目安にすぎません。地方のアパートなどの場合は、購入価格が安いために利回りが高くなっていることが多々あります。さらに、後々出費が嵩んだり、売却に困ったりする物件も少なくありません。

不動産投資を始める際には、利回りだけでなく、建物の状態や立地条件も考慮して、慎重に物件を選定しましょう。

事例④ 新築マンションに投資して失敗

不動産投資の初心者にありがちなのが、新築マンションに投資して失敗するケースです。新築マンションは自分で住むには良いものの、不動産投資には不向きといえます。新築は物件価値の下落が激しいので、数年後には家賃の大幅な値下げを余儀なくされるのが一般的です。そのため、キャッシュフローが急激に悪化して、赤字経営に陥る可能性が高くなります。

不動産投資には、手頃な価格で状態が良好な中古マンションを選ぶのが得策といえるでしょう。

事例⑤ 金利が高くてローン返済が滞り失敗

物件そのものや立地条件が良くても、ローンの金利が高くて返済が滞る失敗例もよくあります。不動産投資ローン(別名アパートローン)は、マイホーム用の住宅ローンよりも金利が高い傾向にあります。さらに、融資先の金融機関によって1%~5%前後と適用される金利に幅があるのが特徴です。

事前に資金繰り(キャッシュフロー)をシミュレーションして、無理のない金利でローンを組んでおかないと、後々返済が苦しくなることにもなり兼ねません。日本の場合は、ここ10年ほど低金利状態が続いていますが、この先いつ金利が上昇に転じるか分かりません。

不動産投資ローンは変動金利が主流ですが、将来的な金利変動のリスクが心配な方は、固定金利(または期間選択型固定金利)を選択すべきでしょう。

不動産投資で失敗しやすい人の特徴

不動産投資で失敗しやすい人の特徴

上記のような失敗例を踏まえて、不動産投資で失敗しやすい人の特徴をまとめておきましょう。不動産投資で失敗しやすいのは以下のような人です。

  1. 利益だけに注目して物件を選んでしまう
  2. 楽観的な見通しのまま投資をしてしまう
  3. 知識がないまま不動産投資を進めてしまう
  4. 不動産会社の意見を鵜呑みにしてしまう

各項目ごとに注意点をチェックしていきましょう。

利益だけに注目して物件を選んでしまう

価格の安さや利回りの高さなど、目先の利益だけに注目して物件を選んでしまうのは失敗の元です。

極端に安くて高利回りの物件には、何らかの瑕疵(設備の欠陥や事故物件など)やデメリットが隠れていることが少なくありません。相場より安く買えたとしても、賃貸需要があまりないエリアの場合は空き室が埋まらなくて赤字になるケースもあるでしょう。

不動産投資に不慣れな方は、今回ご紹介した失敗例を参考にしながら、可能な限り多角的な視野を持って物件を選びましょう。

楽観的な見通しのまま投資をしてしまう

楽観的な見通しの人が、不動産投資で成功することは難しいでしょう。悲観的に考える必要はありませんが、事前のリサーチを入念に行う、あるいは火災・地震保険に加入しておくなど、リスクを回避するための対策は必須といえます。

初めての投資がたまたまうまくいったとしても、一気に投資物件を増やすようなことはせず、時代や経済の移り変わりを注視しながら、一歩ずつ着実に投資計画を実行していきましょう。

知識がないまま不動産投資を進めてしまう

十分な知識がないまま不動産投資を進めてしまう人も、失敗する可能性が高くなります。時間的な余裕がない方は、入居者の募集や物件管理を専門業者に一任することも可能です。サラリーマン投資家の方などにとって、余計な手間暇がかからなくて済む点はとても魅力的でしょう。

しかし、物件選びの段階で知識が不足していると、そもそも優良物件を見極めることができません。無用な失敗を防ぐためには、必要最低限の勉強が不可欠です。不動産投資を始める前に、知識をしっかり蓄えて、投資の目的と計画を明確にしておきましょう。

不動産会社の意見を鵜呑みにしてしまう

不動産会社の意見を鵜呑みにしてしまう人は、思わぬ失敗をする可能性があります。中には、収益が期待できそうもない物件を言葉巧みに売りつける詐欺まがいの不動産会社も存在するからです。

空室でも家賃が保証される「サブリース契約」も、一見便利ですが、後々トラブルに巻き込まれるケースが少なくありません。詐欺やトラブルに巻き込まれないためには、失敗例のケーススタディーが有効です。

税金や登記など専門家でないと難しい内容は別ですが、自ら学んで、的確な投資判断ができるように心がけましょう。

不動産投資で失敗しない方法とは

不動産投資で失敗しない方法
続いては、不動産投資で失敗しない方法を確認しておきましょう。大事なポイントは次の通りです。

  • キャッシュフローが出る物件を選ぶ
  • できるだけリスクを避ける
  • 信頼できる不動産業者を探す

各項目ごとに、詳しく見ていきましょう。

キャッシュフローが出る物件を選ぶ

不動産投資で失敗しないためには、月々のキャッシュフローがプラスになる物件を選ぶのが鉄則です。所得税(および住民税)の節税が目的の場合は、あえて経理上の赤字を作り出すことでメリットが得られる場合もあります。しかし、それはあくまでも例外的なケースにすぎません。

家賃収入(インカムゲイン)を目的とした一般的な不動産投資は、マンション・アパート経営という事業です。ビジネスと同様、収入から経費とローンの支払いを差し引いた収支が黒字であることが健全な状態といえます。

一言メモ

不動産投資を始める際には、先々まできちんと収支計算をして、キャッシュフローが出る物件を選びましょう。

できるだけリスクを避ける

不動産投資で成功するためには、リスクの管理が非常に重要です。不動産投資には、空き室や家賃滞納、賃貸ニーズの変化、金利変動といったさまざまなリスクが伴います。場合によっては、突発的な事故や災害で多額の修繕費が必要となることもあるはずです。それぞれのリスクに対して、どんな対策を講じておくべきか、事前に勉強しておけば無用な失敗が避けられるでしょう。

一言メモ

購入前に内覧できない競売物件はリスクが高いので、初心者の方は避けたほうが無難です。

信頼できる不動産業者を探す

優良物件を選ぶことができたとしても、入居者探しや管理面がうまくいかないと失敗につながります。つまり信頼できる力のある不動産業者を探すことは非常に重要な要素です。

例えば、立地やアクセスが良好でも、不動産業者の営業(客づけ)力が弱いと借主がなかなか決まらないケースもあるでしょう。長期滞納者が出たり、住民同士のトラブルが発生したりした際にも、問題解決能力の高い不動産会社は頼りになります。

ちなみに、不動産業者選びの主なポイントは下記の通りです。

  1. 営業熱心でサポートが手厚い
  2. デメリットもきちんと説明してくれる
  3. 専門家(税理士や司法書士など)のネットワークがある
  4. 融資先の金融機関との結びつきが強い

不動産投資の成否は、業者選びにかかっているといっても過言ではありません。信頼できる不動産会社を見極めて、投資の成功率を高めましょう。

不動産投資で失敗した場合

万一不動産投資で失敗した場合には、不動産会社のスタッフや弁護士といった専門家に早めに相談しましょう。
経費の見直しやローンの借り替えなどで収支が黒字化すれば、無事に軌道修正できることもあります。それでも問題が解決しないなら、物件の売却を検討するしかないでしょう。ただし、売却を不動産会社や買取業者に任せ切りにしてしまうと、希望する価格で売却できないケースもあり得ます。
少しでも高く売却するためには、自分自身で相場や適正価格を調べて、積極的に売却活動を進めることが大切です。

不動産投資で失敗しないためにアデプトにご相談ください

アデプトにご相談ください
今回は、不動産投資における典型的な失敗例を挙げながら、注意点や失敗を避ける方法について解説してきました。不動産投資も投資である以上、リスクを完全に排除することはできません。しかし、失敗例を知っていれば、リスクヘッジに有効な教訓を事前に学ぶことが可能です。

特にこれからの時代は、テクノロジーの急速な進化に伴って、市場や経済の変化スピードが加速していくことが予想されます。不動産投資の分野も例外ではありません。ここ10年ほど安定している金利も、今後は大幅に変動する可能性が高まるでしょう。そんな状況下において、不動産投資の実績が豊富な信頼できる不動産会社の存在意義はますます高まっています。

アデプトマネジメントには、不動産投資の成功率を最大限に高めるためのノウハウと、税理士や司法書士、建築士、弁護士、FPといった頼れるスペシャリストが揃っています。さらに、投資家様や金融機関との強固なネットワークもございます。

アデプトマネジメントの強み
  • 不動産投資の成功率を最大限に高めるためのノウハウ
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これから不動産投資を始める方も、すでに投資用のマンション・アパートを所有している方も、アデプトマネジメントのお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

この記事の編集者

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アデプトマネジメント編集部

【宅地建物取引業】大阪府知事(2)第59728号
【賃貸住宅管理業】国土交通大臣(1)第002807号

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