区分マンションの査定に必要な準備や見られるポイントは?

区分マンションの査定に必要な準備や見られるポイント

一棟丸ごと運営する大規模な不動産投資と比べると、区分マンション投資は始めやすいのがメリットです。しかし、区分マンション投資も、売却まで見据えた投資計画をしっかり立てておかないと失敗するケースが十分あり得ます。これからマンション投資を始める方は、この機会に区分マンション査定を学んでおくと得るものがあるでしょう。

一方、すでにマンション投資をしていて、物件を売りたいけれど、どこで査定してもらえば良いか悩んでいる方もいるはずです。

そこで今回は、区分マンションの査定方法について、大事なポイントや注意点を一通りまとめました。区分マンション査定に関する知識を深め、不動産投資を有利に行いたい方は、ぜひご一読ください。

区分マンションとは

「区分マンション」とは、投資用マンションの一室を意味する言葉です。ちなみに、マンションの一室を購入して自分で住む場合は「分譲マンション」といいます。区分マンションは、価格が手頃な物件も多いため、購入しやすく売却しやすいのが特徴です。

ただし、査定方法や物件売却の仕組みをきちんと理解しておかないと、希望する条件で買い手が見つからず、後々困ることもあり得ます。投資の失敗を避けたい方は、区分マンション査定の知識をしっかり身につけておきましょう。

区分マンションを査定してもらう方法

区分マンションの査定額を知る方法は、大きく分けて次の3つです。

  • 不動産会社に査定を依頼する
  • 情報サイトで相場を調べる
  • 一括査定サイトを利用する

マンションの売却を依頼する不動産会社がすでに決まっている方は、その会社に査定を依頼して、見積もりを出してもらいましょう。区分マンションは、大手の不動産会社に任せれば高額で売却できるとは限りません。マンション売却に強くて、熱心に営業してくれる不動産会社を慎重に選ぶことが大切です。

不動産会社がまだ決まっていない場合は、まず情報サイトで周辺の区分マンションの売却相場を調べ、査定額の大まかな目安をチェックしておきましょう。

次に、一括査定サイトなどを利用して、簡易査定(机上査定)をしてもらい、良さそうな不動産会社を3つほど絞り込みます。その3社に訪問査定(現地査定)を依頼して、より正確な査定額を提示してもらい、それらを比較しながら売却を依頼する不動産会社を決めていきましょう。

なお、複数の会社に同時に売却を依頼する契約方法もあります。詳しくは、後ほどご紹介します。

マンションの査定を検討している方は、「大阪で不動産買取の査定をしてもらうには?会社の選び方や流れを紹介」の記事も参考にしてみてください。

区分マンションの査定前に必要な準備

簡易査定の段階では、区分マンションの所在地・階数・築年数・広さ・間取り、希望売却価格といった基本情報を不動産会社の営業担当者に伝えたり、一括比較サイトのオペレーターに答えたりするだけで済みます。

ただし、現地に足を運んで訪問査定してもらう際には、購入時の契約書や登記簿謄本、重要事項証明書、図面、リフォームの記録などを提出するのが通例です。訪問査定の段階で必要となる書類は不動産会社によって異なるので、担当者に確認して早めの準備を心がけましょう。

区分マンションの査定で見られるところは?

続いては、区分マンション査定では、どんなところが見られるのか確認しておきましょう。主なチェックポイントは以下の通りです。

  • 周辺環境
  • 内部環境
  • 管理状況

各項目ごとに詳しく見ていきましょう。

周辺環境

区分マンション査定においては、周辺環境の良し悪しが重視されます。物件自体が良くても、立地やアクセスが悪いと、購入希望者がなかなか見つからないからです。

逆にいうと、ターミナル駅から近い物件、周辺の公共施設(学校、病院、公園)や商業施設(コンビニ、スーパー、ショッピングモール)などが充実している物件は高く評価される傾向にあります。

これからマンション投資を始める方は、物件選びの際に、周辺環境も必ずチェックしておきましょう。

内部環境

区分マンション査定では、物件そのものの内部環境も大事です。訪問査定の段階になると、築年数や間取り図だけでは分かりにくい、収納や付帯設備の使い勝手といった暮らしやすさにつながるポイントも詳しく見られます。

ちなみに、共有スペース(ラウンジやプール、フィットネスルームなど)の付加価値が高い物件は、高く評価される傾向にあります。さらに、セキュリティ面が充実しているマンションも高額査定が期待できるでしょう。

管理状況

区分マンションの場合は、管理状況も査定額を左右するポイントになります。区分マンション投資は、建物の外観や共用部の管理が要らない代わりに、管理費と修繕積立金を負担するのが通例です。管理費用が高くつくマンションは査定額が低くなる傾向にあるので注意しましょう。

訪問査定の際には、マンション全体の定期清掃やメンテナンスがきちんと行われているかどうかも見られます。物件選びの際にも、管理状況をしっかりチェックしておきましょう。

査定額に納得ができたら?区分マンションの売却手順

次は、区分マンションの具体的な売却手順をご紹介します。大まかな流れは以下の通りです。

  1. 売却をする不動産会社を決める
  2. 選んだ不動産会社と媒介契約を結ぶ
  3. 価格や条件を決めて売却活動をする
  4. 購入希望者と売買契約を結んで引き渡し

流れに沿って詳しく見ていきましょう。

売却をする不動産会社を決める

初めに、一括査定サイトなどを利用して査定額を比較検討し、良さそうな不動産会社を3社〜5社程度まで絞り込みます。最近は、AIが希望条件に合った不動産会社をおすすめしてくれる一括査定サイトなども増えてきたので、興味がある方は試してみると良いでしょう。

選んだ不動産会社と媒介契約を結ぶ

続いては、選んだ不動産会社と媒介契約を結びます。媒介契約には、次の3種類があります。

  • 専任媒介契約
  • 専属専任媒介契約
  • 一般媒介契約

「専任媒介契約」とは、依頼する不動産会社を1社だけに決めて、売却活動をしてもらう契約方法です。専任媒介契約の場合は、熱心に営業してくれる可能性が高いので、とにかく早く売却したい方に向いています。

「専属専任媒介契約」も、基本的には専任媒介契約と同様です。ただし、自己発見取引(自分で買主を見つけること)ができない点に注意が必要です。知人や紹介などで買主が見つけられそうな場合は、専任媒介契約を選択しておくと良いでしょう。

「一般媒介契約」は、複数の不動産会社に売却活動を依頼できる契約方法です。より幅広いエリアや客層に宣伝可能なため、上手くいけば高額売却も期待できます。多少手間暇がかかっても高く売りたい方には、一般媒介契約が向いているでしょう。

媒介契約について詳しく知りたい方は「不動産媒介契約の注意点は?3つの契約方法ごとの注意点をまとめて解説」の記事を参考にしてください。

価格や条件を決めて売却活動をする

媒介契約を結んだら、売却活動を開始します。「できるだけ早く売りたい」「とにかく高く売りたい」「いつまでにいくらで売りたい」など、不動産会社の担当者に希望を伝えて、しっかり打ち合わせをしながら、実際の売り出し価格を決定しましょう。

価格が決まったあとは、不動産会社のほうで広告を打ったり、営業をかけたり、必要な売却活動を進めてくれます。

購入希望者と売買契約を結んで引き渡し

購入希望者が見つかったら、契約条件をよく話し合った上で売買契約を結びます。通常は、売買契約を締結してから所定の手続き(所有権の移転登記など)が完了するまでに1か月ほどかかるでしょう。それが済んだら、売買代金の精算や登記書類への署名を行って物件の引き渡しとなります。

「契約に必要な書類は何か?」「不動産会社への仲介手数料はいつ支払うのか?」「売買代金(手付金)はいつまでにいくらもらえるのか?」といった詳細は、不動産会社や契約内容ごとに違ってきます。事前にしっかりと確認しておきましょう。

区分マンションを売却するのに適したタイミングは?

区分マンションを売却する際には、査定に出すタイミングも重要になってきます。区分マンションの売却に適しているのは、以下のようなタイミングです。

  • 収支がマイナスの状態が続いている
  • 区分マンションの相場が高くなっている
  • 大規模な修繕を控えている
  • ローンが組みやすい築20年を超える前

各項目ごとにポイントをチェックしていきましょう。

収支がマイナスの状態が続いている

考えられる対策を全て講じたにも関わらず、マイナスの収支が改善できない場合は、売却を検討すべきです。早めに売却しないと、深刻な赤字に陥って、損失額がどんどん膨らんでしまいます。区分マンション投資も投資である以上、失敗した際には、きちんと損切りすることが大切です。

区分マンションの相場が高くなっている

投資の観点からいうと、周辺の区分マンションの相場が高くなっているタイミングで売却するのが得策です。資金回収の目処が立って、そろそろ売却したいと考えている方は、不動産情報サイトなどで売却相場の動向を随時チェックしておきましょう。

大規模な修繕を控えている

一般的には、大規模な修繕が必要となる前に、物件を売却するのがセオリーといわれています。設備工事費やリフォーム代をかけたほうがより高く売れるケースもありますが、まとまった金額を負担するリスクを回避する意味では、大規模な修繕を行う前のタイミングで売却してしまうのが賢明でしょう。

ローンが組みやすい築20年を超える前

築20年以内の区分マンションは、次のオーナーが長期ローンを組みやすいため、人気が高い傾向にあります。長期ローンが組めれば月々の返済額が抑えられるからです。逆にいえば、築20年以上の物件は敬遠されがちなので査定額が下がる可能性が高くなります。

以上のようなことから、築20年を超える前のタイミングで売却するのも一つの方法です。

マンションを売却するタイミングについては、「マンション売却はタイミングが重要。賢く売るならいつがいい?」の記事でも紹介しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。

区分マンションの査定・売却もアデプトにお任せください!

今回は区分マンション査定のポイントや売却活動の進め方について解説してきました。机上査定や訪問査定で提示される金額はあくまでも便宜上の目安にすぎません。実際の売り出し価格は、それより高くなることもあれば、低くなることもあるはずです。

売却を依頼する不動産会社を決める際には、査定額だけでなく、対応の良し悪しや熱意なども十分考慮して、信頼できる不動産会社をしっかり見極めましょう。

アデプトマネジメントには、区分マンションを可能な限り高額かつ速やかに売却するためのノウハウと購入を希望されている投資家様の幅広いネットワークが揃っています。さらに、司法書士・税理士・土地家屋調査士・FPといった不動産投資のスペシャリストとの連携もございます。

区分マンションの査定および売却は、お問い合わせフォームからぜひお気軽にご相談ください。

この記事の編集者

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アデプトマネジメント編集部

【宅地建物取引業】大阪府知事(2)第59728号
【賃貸住宅管理業】国土交通大臣(1)第002807号

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