ワンルームマンション投資に住宅ローンは使える?条件を詳しく解説

ワンルームマンション投資に住宅ローンは使える?

「ワンルームマンション投資をしたいけど、どのローンを借りるのが良いのか分からない」「住宅ローンを利用したいけど、投資用マンションでも使えるの?」という疑問や悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。

そんな方のためにこの記事では、ワンルームマンション投資に住宅ローンが使えるのか、ワンルームマンション投資に適したローンは何かなどを解説していきます。ローンの申し込みの流れや審査に通りやすくなるためのコツなども合わせて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

ワンルームマンション投資で住宅ローンは使えない理由とは

結論からいうと、一般的な住宅ローンではワンルームマンションに投資できません。住宅ローンはもともと住宅を購入するためのローンなので、ワンルームマンション投資などを行うために借り入れられる「不動産投資ローン」と比べると、金利や審査基準が比較的緩く設定されています。

比較的基準が緩い住宅ローンで、失敗するリスクがある投資用物件に融資するのは、金融機関にとってはリスクが高いといえる行為です。そのため、一般的にはワンルームマンション投資をする際に住宅ローンを使うことができないと考えておいたほうが良いでしょう。

住宅ローンには専有面積がある

住宅ローンをワンルームマンション投資で利用できない理由としては、「専有面積」の問題も挙げられます。

住宅ローンでは、35㎡以上の専有面積が必要という条件が設けられているケースが多いです。2LDKや3LDKなどのファミリータイプの物件ならほとんど問題になることはありません。しかし、ワンルームマンションの場合は1DKといった狭い間取りが多いため、専有面積の問題で借りられないのも一因として挙げられます。

条件次第では投資用物件で住宅ローンが使える場合も

投資用物件では基本的に住宅ローンを使うことはできませんが、条件次第では使える可能性もあります。例えば、居住用と賃貸用を兼ねている物件などです。「貸併用住宅のうち、総床面積に占める自己居住用部分の床面積の割合が50%以上である」といったケースでは、住宅ローンを組むのが可能な場合もあります。

住宅用としてローンを組み、住民票などを移した後に賃貸経営に回すという方法もありますが、こちらの方法は不正なので、避けるようにしましょう。もし金融機関などに賃貸経営が発覚してしまった場合は、ローン契約違反として契約解除されてしまうリスクもあります。さらに、ローンの一括返済を求められる場合もあるので、おすすめはできません。

ワンルームマンション投資で使われるのは不動産投資ローン

不動産投資ローン

一般的に、不動産投資の物件をローンで購入するときに利用するのは、「アパートローン」や「プロパーローン」とも呼ばれることもある「不動産投資ローン」です。

先ほども少し解説した通り、住宅ローンは多くの人が家を買えるように金利が安くなっています。不動産投資ローンの金利は低くても1.6%、通常だと2%~3%と、住宅ローンの0.5%という金利よりは高くなってしまいます。

生活に必要不可欠な居住用の住居と違い、投資用物件は必ずしも必要というわけではありません。生活をする上での重要性の違いから、金利に差が生まれているのです。こういった理由からワンルームマンション投資を行う際には、不動産投資ローンを利用するのが一般的とされています。

不動産投資ローンの金利については、下記の記事で詳しく解説していますので是非ご参照ください。

不動産投資ローンと住宅ローンの違い

不動産投資ローンと住宅ローンの金利以外の大きな違いは、不動産投資ローンはローンを組める金融機関が限られているということです。

地方銀行や通常のメガバンク、信用金庫などでローンが組める住宅ローンとは異なり、不動産投資ローンをパッケージ商品として取り扱っている金融機関でないとローンを組むのは難しいでしょう。

また、住宅ローンは年齢制限が65歳~70歳、不動産投資ローンは70歳以上でも融資されるケースがあるなどの違いもあります。

不動産投資ローンと住宅ローンの比較表
住宅ローン 不動産投資ローン
融資対象 住居用物件の購入 投資用物件の購入
金利 0.5%~ 1.6%~
金融機関 地方銀行、メガバンク、信用金庫 パッケージ商品として取り扱いのある金融機関
年齢制限 65歳~70歳 70歳以上でも可能

不動産投資ローンの申し込みの流れ

不動産投資ローンの申し込みの流れ

不動産投資のために初めて不動産投資ローンを利用するという人にとっては、審査基準や必要書類など分からないことが多く、不安に思う人がほとんどだと思います。

ここからは、まず何から始めるべきか、初めて不動産投資ローンを組むときの流れを紹介していきます。あらかじめ知っておくことで、スムーズに不動産投資ローンを組めるでしょう。

  1. 購入したい物件の情報を集める
  2. 不動産投資ローンの仮審査に申し込みをする
  3. 物件の申し込みをして契約を締結する
  4. 不動産投資ローンの本審査を受ける
  5. 融資の実行と物件の決済・引き渡しが行われる

①購入したい物件の情報を集める

ワンルームマンション投資を行うにはまず、購入したい条件にあった物件を探す必要があります。このときのポイントとしては、最寄り駅・立地・部屋の形・賃料帯などを見て探すのが良いでしょう。家賃が高い物件や立地があまり良くない物件は避けるのが無難です。

購入したい物件が見つかったら、収益面の調査などを行い、どのような条件でローンを組んだら返済が回るのかを確認します。確認を済ませたら、購入したい物件を取り扱っている不動産業者に、購入したい物件の資料を一式取り寄せてもらうように依頼してください。

②不動産投資ローンの仮審査に申し込みをする

購入したい物件の調査などが終わったら、金融機関に不動産投資ローンの仮審査を申し込みます。仮審査の申し込みは、web上から簡単にできます。対象物件の情報や希望金額、主な資金使途などの必須項目を入力し、仮審査の申し込みボタンを押すだけです。金融機関にもよりますが、早い金融機関では最短即日で仮審査の結果が分かる金融機関もあります。

一言メモ

急ぎの人は電話で相談することが可能です。仮審査では、金融機関が実際に融資の実行が可能かどうか判断されます。

③物件の申し込みをして契約を締結する

無事に不動産投資ローンの仮審査が通ったら、次は物件の購入申し込みです。不動産業者から購入する不動産の注意事項などの説明を受けて、物件の買い付けをします。

重要事項の説明は、宅建の資格を持っている人が説明しなければならないルールになっているので安心です。申し込み後は、売主との日程調整など行い、売買契約を締結します。

一言メモ

万が一本審査に通らなかったことも考えて、白紙解除と手付金の返還を定める「ローン特約」が契約書に盛り込まれているかの確認を忘れないようにしましょう。

④不動産投資ローンの本審査を受ける

次は、いよいよ不動産投資ローンの本審査を受けます。本審査では、「信用力」や物件の「収益性」、物件の「資産価値」などが見られます。そして、審査でもっとも重要視されるのが「信用力」です。「この人に融資を行って、キッチリ返済が行われるかどうか」が審査されます。

それに加えて、その物件の収益性も重視して見られます。「その物件の投資がうまくいくかどうか」を判断するのです。他にも、物件の資産価値や現在の資産状況、収入や勤務先などが審査で見られるポイントといわれています。

⑤融資の実行と物件の決済・引き渡しが行われる

不動産投資ローンの本審査を無事に通ったら、次は融資の実行と物件の決済が行われます。この決済は一般的には、銀行で売主と売主の不動産業者、買い主と買い主の不動産業者、そして司法書士が出席して決済を行い、引き渡しと共に不動産投資ローンの融資を実行して完了です。

そしてこのとき、所有権移転登記と物件に不動産投資ローンの返済が滞ったときに物件を差し押さえられる抵当権設定登記が行われます。

不動産投資ローンの審査に通りやすくなるためのコツは?

不動産投資ローンの審査に通りやすくなるためのコツ

不動産投資ローンは、一般的な住宅ローンなどに比べてハードルは高いといえます。では、そんな不動産投資ローンで審査に通りやすくするためにはどうすれば良いのでしょうか。ここでは3つ紹介していきます。

  • 投資物件自体を考え直す
  • できるだけ自分で資金を用意する
  • 複数の不動産を共同担保にする

不動産投資ローンの利用を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

投資物件自体を考え直す

数多くある物件の中には、担保物件としての価値が低い物件耐用年数が越えてしまっている物件なども存在します。このような物件の場合は、購入する不動産物件自体を考え直す必要があるかもしれません。人口が少ないエリアの物件などは土地価格が低下することが多いため、担保としての価格も低く、審査が通りにくいです。

他にも、審査では物件耐用年数も重視されます。耐用年数を超えていると物件の価値が低くなるため、金融機関によっては耐用年数内でしか融資を行わないというケースもあります。これらの条件に当てはまる場合は、物件自体を見直してみましょう。

一言メモ

物件を選ぶ際には、売るときのことも考えて選んでみてください。需要が高いエリアの物件などは高く売れますし、出口戦略も考えやすいです。審査が通りやすいかどうかの1つの基準になるでしょう。

下記の記事で、売れにくいワンルームマンションの特徴を詳しく解説しているので、ぜひご参照ください。

できるだけ自分で資金を用意する

不動産投資ローンの審査を通りやすくするコツとしては、「できるだけ自分で資金を用意する」という手もあります。一般的に自分で用意する資金は、物件の価格の20%~30%ほどです。

自分で用意した資金を物件購入の頭金に当てれば、不動産投資ローンの返済比率を低くすることができ、審査に通りやすくなるでしょう。また、頭金が全く無かったり、一般的に用意する資金よりも少ない場合は、「計画性がない人」と判断されてしまう可能性もあるので注意が必要です。

複数の不動産を共同担保にする

他にも物件を所有している場合は、複数の不動産を共同担保にするという手段もあります。共同担保とは、1つの債権の担保として複数の不動産を対象にすることです。

不動産を共同担保にすれば、多額の融資を受けられるようになりますが、同時に返済計画もその分複雑になるため、しっかりとした返済計画が必要になります。不動産ローンの審査に通っても、返済が滞ってしまわないように注意してください。

不動産投資ローンの申し込みに関するよくある質問

よくある質問

ここからは、不動産投資ローンについてよくある質問について紹介していきます。

  • 不動産投資ローンの申し込みに必要な書類は?
  • 住宅ローンと不動産投資ローンの併用はできる?

初めて不動産投資ローンを利用する人にとっては、分からないことが多いでしょう。分からないことを少しでも減らせるように、よくある質問に回答していきます。

不動産投資ローンに必要な書類は?

不動産投資ローンの仮審査時には、ローン返済能力を示すために「物件詳細情報」と「投資家本人の返済能力」を示す書類が必要です。

物件詳細情報の書類には、物件の概要書、物件レントロール、物件の登記情報、建築確認済書などがあります。他にも、物件の収益性や投資計画を示すための事業計画書、投資家の収支などが分かる確定申告の書類なども求められるでしょう。

さらに、金融資産が分かる預金通帳や証券口座などの書類、借入金額が分かる書類、そして本人確認ができる書類が必要になります。

住宅ローンと不動産投資ローンの併用はできる?

不動産投資を始めようとしている人の中には、いずれ住宅ローンで自宅を購入したいと考えている人もいると思います。不動産投資ローンと住宅ローンは基本的に種類が異なるので、併用することは可能です。

一般的には、先に不動産投資ローンを組んだほうが、融資審査に有利になる可能性が高くなる、家賃収入と年収を合算できるなどのメリットが多くあります。しかし、自宅に対する条件や希望を優先したいといった方は、先に住宅ローンを組んだほうが良いでしょう。

住宅ローンと不動産投資ローンの併用を検討している人は下記記事で詳しく解説しています。

不動産投資ローンのご相談は弊社にお任せ!

不動産投資ローンのご相談は弊社にお任せ

住宅ローンは、生活に必須の住宅を購入するためのものなので、金利や審査基準が比較的緩く設定されています。そのため、生活をする上で必ず必要とされるわけではない投資物件では、基本的に住宅ローンを活用できません。

ワンルームマンション投資でローンを組む場合には、不動産投資ローンを利用することになるでしょう。金融機関はローンを返してもらえないと困るので、しっかりと審査をされます。もし審査に通れない場合は、投資物件自体を考え直す、できるだけ自分で資金を用意する、複数の不動産を共同担保にするなどの工夫をしてみると良いです。

ワンルームマンション投資や不動産投資ローンについて疑問がある方は、ぜひアデプトマネジメントにご相談ください。

アデプトマネジメントでは、不動産買取や任意売却、物件のスピード査定や買取などを行っています。コンサルティングも行っているので、気になる疑問がある方は、ぜひお問い合わせフォームからご連絡ください。

この記事の編集者

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アデプトマネジメント編集部

【宅地建物取引業】大阪府知事(2)第59728号
【賃貸住宅管理業】国土交通大臣(1)第002807号

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